お部屋のコーディネートを進めていくと、「何だか統一感が無い・・・」
この原因は”色”のせいかもしれません。配色にもルールがあります。好きな色だけを採用していくと、なかなかオシャレな部屋にはなりにくいものです。
色の組み合わせや、部屋の目的に合わせた色を意識すれば、空間はグッと素敵になるはずです。
まず初めに色の特性に触れてみましょう。
色について学校で触れた記憶がある方も多いと思います。でも、いざ自分の暮らしに取り入れようとすると、どうしても好きな色やその時の気分で決めてしまいがちではないでしょうか。色同士の組み合わせとなるとさらに分からなくなってしまいます。
色は、色相(色あい)・明度(明るさ)・彩度(鮮やかさ)の3つの要素で見え方が変わります。
この3つの要素のうち、明るさと鮮やかさが組み合わさり創られる色の表情がトーンと呼ばれます。トーンは日常でも馴染みのある言葉ですね。
白 グレー 黒の無彩色、そして色味のある有彩色とがあります。
無彩色はどんな色ともなじみやすいです。
◇色あいから配色を考える
有彩色には、それぞれが持つイメージによってグループに分けられます。
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暖かさや熱、明るい→〖暖色系〗
冷たさや涼しさ、落ち着いた→〖寒色系〗
温度のイメージを持たない緑や紫は〖中性色系〗
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■配色パターン例
①
上の色の環で隣り合う色同士を合わせる、もしくは同じ色で明るさや鮮やかさに変化をつけるとまとまりが出やすく、洗練されたイメージになります。
ただ、単調でつまらなく感じてしまうこともあるので、トーンで抑揚を付けることも多いです。
②
思い切って反対側の色、補色を使ってみると色の差が大きいため、ダイナミック、カジュアルな印象を与えることができます。
◇トーンから配色を考える
上の茶色は同じ色ですが、右のほうが明るく見えませんか?
こちらの緑は右のほうが鮮やかに感じると思います。
このように、同じ色でも、隣の色の明るさ、鮮やかさによって見え方が変わってきます。
色は互いに影響し合います。だから難しいんですよね・・・
トーンが与えるイメージを知っておけば、コーディネートの大きなヒントになります。
自分の部屋がなぜかチグハグに感じるのはトーンがバラバラだからかもしれません。
まずは次の5つの配色から考えてみると、先へ進みやすくなるはず。
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①類似色の組み合わせ
②補色の組み合わせ
③同じ色でトーンを変える組み合わせ
④違う色でトーンを同じにする組み合わせ
⑤違う色、違うトーンの組み合わせ
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①類似色の組み合わせ
グレイッシュトーンの隣り合う2色
ソフトトーンの隣り合う2色
黄色と黄緑色、オレンジ色と赤色などの隣り合う色の組み合わせは無難で失敗が少なく、誰でもできる配色です。
強い色を椅子や小物に使うなどで、色の面積に差をつけることが成功のコツです。色の面積の割合に変化をつけて、面白みを出すことで魅力的になりますよ。
②補色の組み合わせ
ペールトーンの補色
ライトトーンの補色
青紫色と黄色や色相環で反対側にある色を組み合わせると、強いコントラストが生まれます。
色を同分量で使うと調和しにくくなるので、主になる色を決めて、面積で差を出すとまとまりやすくなります。補色配色する場合、強めのトーンを避けるのが成功への近道。ビビットや
ストロングのトーンだと落ち着かない部屋になりがちです。
③同じ色でトーンを変える組み合わせ
同じ色で4つのトーン01
同じ色で4つのトーン02
同じ青でもビビットとペールトーンなど、トーンに差をつける配色です。
ポイントは強いトーンをアクセントカラーとすることです。色の数が少なく感じるため、すっきりまとまったイメージをつくれます。
④違う色でトーンを同じにする組み合わせ
ペールトーンで統一
グレイッシュトーンで統一
色数を多く使いたい人におすすめ。トーンを統一することでイメージを統一できます。
色にもよりますが、色数を増やしてもごちゃごちゃした感じを出さずにコーディネートできます。
⑤違う色、違うトーンの組み合わせ
個性的な空間にはぴったり・・ですが、センスが問われる配色です。上級者向けですね。
色同士がケンカしない色の選択が必要。色数はある程度絞るといいかと思います。
あとは、部屋のテーマから決めていくといいかもしれません。